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広報誌 ネット&ライン No.81 1998 夏号
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イントラネット

イントラネットへのセンターの取組

イントラネット技術と実験研究

美濃加茂市における活用の御紹介

イントラネットへのセンターの取組

財団法人岐阜県市町村行政情報センター企画開発課

 
   イントラネットの業務システムへの適用
 イントラネットとは、インターネット技術を庁内の情報システムに取り入れ、情報共有や業務支援に活用するためのシステム形態です。
 庁内の文書等情報を共有し、インターネットで利用されるWWWブラウザ(ホームページを閲覧するソフト)を利用して、検索したり閲覧するのが一般的です。最近では、業務データの検索や閲覧等業務処理をWWWブラウザ上で行うことができるようにした業務システムもあります。
 イントラネットでは、ユーザ側はWWWブラウザを統一的に利用するため、ソフトの管理の手間が少なく、また、操作が統一されるため、慣れていない人にも使いやすくなります。加えて、高性能なパソコンを必要としないため、廉価なパソコンを利用できるという利点があります。
 このようなことから、イントラネットの活用により利用者に親しみやすい情報処理環境とユーザ主導型の業務システムが実現できます。

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   センターのイントラネットへの取組
 以上のような特色をもつイントラネットですが、現在のところ、業務システムへの適用については、データ更新に当たって複雑な画面展開を行うことが困難なことなど、データ更新系の業務には向かないなどの制約があり、すべての業務に適用可能というわけではありません。したがって、そのイントラネットの特色を生かすことができる業務メニューにイントラネットを適用し、業務システムの使いやすさの向上を目指すことが必要です。
 センターは、市町村の効率的で効果的な情報化を目指すため、市町村に提供している業務システムにイントラネットを適用することを目指しています。
 具体的には、@イントラネット対応のネットワーク構築の支援を行う、Aセンターが提供するクライアント/サーバ型業務システムをイントラネット対応にする等です。
 @のイントラネット対応のネットワーク構築の支援を行うことについては、平成10年7月から本運用したネットワークサービス事業「RENGE(レンゲRegional Network Service for Gifu Municipalities to Exchange Information)」の事業の一部と位置づけており、センター内でのイントラネット、インターネットの構築・運用を通じた研究成果を活かし、市町村に提供できる体制を整備しているところです。
 Aのセンターが提供するクライアント/サーバ型業務システムをイントラネット対応にすることについては、クライアント/サーバ住民情報システムのうち人口動態調査、住民検索等をイントラネット対応として、WWWブラウザ上で処理を可能とするなど、クライアント/サーバ型システムの機能充実、使いやすさの向上を目指しつつ行うこととします。

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【イントラネットの業務システム適用の一例】

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 去る3月に自治省から出ております「総合行政ネットワーク構築に関する調査研究」の中間報告では、「総合行政ネットワークの情報通信インフラは、インターネットが最もふさわしいものであると考えられる」と報告しています。
 センターといたしましては、先に述べましたとおり、ネットワークサービス事業「RENGE」の中に、インターネットホームページを用意し、市町村間、センターと市町村間での業務利用を目指すところでありますし、市町村庁内には、LAN及びクライアント/サーバ型システムの御提案を申し上げてきているところであります。
 インターネットと庁内のネットワークがシームレスにつながり、マルチメディアを用いた情報共有、情報交換の基盤の構築など、来るべき時代に向けた取組を行ってまいりますので、市町村の皆様の御協力をお願い申し上げます。

イントラネット技術と実験研究

財団法人岐阜県市町村行政情報センターシステム研究室

 
   イントラネットの技術
 イントラネットは、インターネットと同じ通信プロトコル(TCP/IP)を内部ネットワークシステムに採用することで、インターネットと内部のLANをシームレスに接続することを可能にします。クライアント/サーバ型システムで構築された業務データやOA利用されている情報を、どこにいても利用することができるようになります。
 この実現には、イントラネット技術を業務システムに取り入れることが必要で、インターネットの通信技術のほかに、クライアント/サーバ型システムそのものにも新しい技術の投入が必要となります。その一つは、広範で多様な利用形態に対応したシステムの効率化と運用性を高める技術です。もう一つは、情報処理環境を共用する場合のシステムの信頼性と安全性を高める技術です。
 前者の技術は、3階層システムと呼ばれる構築技術で、利用者との対話処理を行うクライアント(WWWブラウザ)、業務処理を実行するアプリケーションサーバ、データを管理するデータベースサーバの三つに分けてシステムを構築する技術です。システムを機能別に分けそれぞれ処理を分担することで、処理負荷の分散化、プログラム管理のサーバ側一元化により、システムの管理負担を軽減し、導入コスト及び運用コストの低減を図ることができます。
 後者の技術は、暗号化技術と個人認証技術等のセキュリティ対策技術です。イントラネットは、不特定多数の利用者が容易に情報を共有できる環境を提供することから、情報の機密性及び安全性を著しくおびやかす可能性があります。特にインターネットとの接続には、外部の第三者による内部ネットワークへの不正な侵入、情報の盗聴などを防ぐためにファイアウォールの構築、情報の暗号化対策のほか、内部ネットワーク上の情報資源の管理、利用者権限の管理等組織全体のセキュリティ対策が重要となります。
 
 <3階層型システムによるイントラネットイメージ>

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   センターでの実験研究の取組
 イントラネットでは、既存のシステムとの接続も容易に行えるようになる反面、運用保守、機密保護などの解決しなければならない問題も多くあります。センターでは、これらの対策を具体的に実験検証し、信頼性の高い技術として既存システムへの適用を図りたいと考えています。
 実験検証は、クライアント/サーバ住民情報システムの住民宛名等情報を、安全かつ経済的に市町村の各課で有効利用できるよう、パソコンのWWWブラウザから必要な情報を検索できる3階層型イントラネットシステムのモデル開発を通じて進めることとしています。
 特に個人情報保護対策を万全なものとするため、情報の暗号化技術と個人認証技術を導入したいと考えます。暗号化技術については、安全性が高い128ビットの暗号鍵を使用できる国産のMISTY共通鍵暗号化技術及び512ビットの暗号鍵を使用するRSA公開鍵暗号化技術などを組み合わせた適用技術の検証を行います。
 これらの実験検証結果は、クライアント/サーバ型システムの開発に順次適用し、先進的な情報システムを、経済的かつ信頼性、安全性及び機密性の高いサービスとして御提供できるよう、努めてまいりたいと考えています。
MISTY:
三菱電機が開発した共通鍵暗号方式(暗号化と複号で同一の秘密の鍵を使う)。 
米国標準の商用暗号DESを超える安全性を持つことが数学的に証明されている。
RSA  :

暗号化と複号で別の鍵(公開する鍵と秘密にする鍵)を使う代表的な公開鍵暗号方式。公開鍵は秘匿する必要がないので、鍵の配布をネットワークを介してできる、電子署名による認証が可能、という利点を持つ。暗号化/複合処理が遅いため、共通鍵暗号方式と組み合わせて利用する

美濃加茂市における活用の御紹介

                     美濃加茂市企画課

 美濃加茂市では、イントラネットによる庁内情報通信網"あじさいネット"を構築し、昨年9月から運用されています。そこで本誌では、その活用状況について取材の御協力をいただきましたので御紹介をさせていただきます。

 

   着 想
 イントラネットを庁内LANに導入するきっかけとなったのはホームページの作成でした。つまり、
・ ホームページのイメージで庁内LANのトップ画面を作れないか
との着想が最初でした。しかし、こうなると、
・ イントラネットのトップ画面からアプリケーションソフトも起動ができないか
・ グループウェア的な機能をイントラネットで構築できないか
と、連想ゲームのように要求が膨らみ、今日のようなシステムとなっています。
   経 緯
・ 8年11月「文化の日」にホームページを開設
・ 9年4月からLAN構築を開始
・ 9年7月から本庁内で試験稼動開始
・ 9年9月から本稼動開始
 現在では、本庁、出先機関を含めて約160台のパソコンで利用されています。一か月間のトップ画面へのアクセス件数は38,000件に上っています。
   安全対策
 美濃加茂市の庁内LANの特長は、セキュリティ対策に力が入れられていることで、大きく三つの技術が使われています。
・ NTTのグループセキュリティサービスを利用している。
・ ICカード(職員カード)を使い、出先機関からのアクセスを厳重に管理している。
・ 回線上の情報を暗号化し、不法に情報を入手しても内容がモザイク化されている。
   効 果
 イントラネットの環境下により、マウス一つで簡単に操作ができ、誰もが容易に情報に接することができ、また、情報の入力(発信)もワープロソフトの練習がいらないので、誰もが簡単に情報の発信者になることができました。
 このように、パソコン研修無しで庁内LANが導入できたことが大きな効果となっています。
   今後の拡張
 各メニューのアクセス回数を考慮し、利用回数の低いメニューの整理統合と、その一方では新しい便利なメニューの開発が予定されています。
 その一つが、電子決裁です。現在、時間外管理に電子決裁が適用されていますが、今後は有給休暇や出張命令、さらには、財務会計についても電子決裁化することが計画されています。

 

   "あじさいネット"おすすめメニュー
 特に好評を得ているメニューを紹介します。
      モーニングボード
 電子掲示板を利用し、各課からの庁内回覧文書が流されます。「職員共済のお知らせ」「議会日程のお知らせ」「庁議のお知らせ」「職員家族の訃報」など、毎日2〜3件が各課から掲示されます。
     〇 公用車集中管理
 各課配属の公用車の内、40台を管財課に移管し、庁内LANを使って予約からキーの貸し出し、出庫状況などをリアルタイムで、一元管理されています。
      起案箱・決裁箱 
 いわゆる電子決裁用のメニューで、時間外の管理に利用されています。これにより、毎日の時間外勤務者を全庁的にリアルタイムで把握できるだけなく、毎月の各課別の時間外状況の管理が容易となり、時間外削減に役立てられています。
      省庁情報
 自治省などの各省庁のホームページを毎日自動的にサーバに取り込み、国の施策や通達の最新情報を誰もが容易に見られるようになっています。
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(起案箱・決裁箱)

 

 

("あじさいネット"トップメニュー画面)