トップページへ 広報誌 ネット&ライン>No.84 最新号 バックナンバー

広報誌 ネット&ライン No.84 1999 春号
もどる


try.JPG (29207 バイト)

ISO

  ・国際標準化の波

  ・ISO9000シリーズ認証取得団体の御紹介

  ・ISO14000シリーズ認証取得団体の御紹介

国際標準化の波

 

財団法人岐阜県市町村行政情報センターシステム研究室

 

   ISO規格とは

 ISO(International Organization for Standardization:国際標準化機構)は、「物資及びサービスの国際交換を容易にし、知的、科学的、技術的及び経済的活動分野の協力を助長させるために世界的な標準化及びその関連活動の発展開発を図ること」を目的として1947年に発足されました。ISOでは電気技術分野を除くほぼ全産業を網羅する分野で標準化を進めており、現在では10,000を超えるISO規格の発行に至っています。

 

   ISO9000シリーズの特長

 以前、各国では品質規格がそれぞれの分野、製品にあり、それに基づく製品検査の認証制度が確立されていましたが、ISO9000シリーズが発行され、各国がこれを採用して自国の規格にしたことにより、各国の認証制度はISO9000シリーズに基づく方向に統一されようとしています。
・ ある製品、材料、又は工程について技術的仕様を規定しているのではなく、どの分野の製造業又はサービス業にも適用できる品質管理の規格である。
・ 供給者と消費者との間で品質保証と品質管理を評価するための基準で、供給者が守るべき事項を定めた外部品質保証規格がある。
・ 供給者が、外部品質保証規格を満たしているか否かを、第三者(審査登録機関)が審査する審査登録制度がある。

 

   ISO14000シリーズの特長

 ISO14000シリーズの中核をなす規格がISO14001で、地球環境保護の観点から企業活動、製品及びサービスの環境負担の低減といった環境パフォーマンスの改善を実施する仕組が継続的に改善されるシステム[環境マネジメントシステム(EMS:Environmental Management System)]を構築するための要求事項が規定されています。
・ 組織の最高経営層が環境方針を立て、その実現に向けて環境マネジメントシステムを構築する。
・ 環境側面を明確化し、その改善目標を設定し、計画し(Plan)、実施及び運用し(Do)、点検及び是正措置を行い(Check)、不都合があれば見直す(Act)、というサイクルを構築する。
・ サイクルを継続的に実施することによって、環境負担の低減、事故の未然防止が行われる。
・ 認証(審査登録)を取得することにより、組織は、自らが環境配慮へ自主的・積極的に取り組んでいることを有効に示すことができる。


【参考資料】
 日本工業標準調査会ホームページ http://www.jisc.org
 ISO規格の基礎知識[改訂版] 日本規格協会
 世界標準ISOマネジメント 矢野友三郎 日科技連

 

 

ISO9000シリーズ認証取得団体の御紹介

 

財団法人岐阜県公衆衛生検査センター

 
   施設の概要
 県民の健康保持と公衆衛生の向上を目的に、岐阜県、岐阜県内市町村及び旧薬剤師会センターの三者による出捐により、昭和48年2月21日に設立された試験・研究機関です。
 主な事業は、@大気質、水質など環境衛生検査、A環境アセスメント&コンサルティング、B臨床検査、C研修・研究の4本の柱を中心に多彩な事業が展開されています。
 平成10年6月1日に岐阜県内の分析機関としては最初にISO9002の認証を取得され、水質、大気質及び土壌の測定・分析業務に活用されています。この取得に当たっては、高い技術力と豊富な経験を生かし、外部コンサルタントに委託せずセンター職員独力で品質システムの構築が行われました。

 

   認証取得までの日程
 認証の取得に当たっては、加納芳直環境保全課長をリーダーとする5人のプロジェクトチームを中心に全職員が一丸となって取組が行われました。
 認証取得に至るまでには、ISO9000シリーズは、主に製造業に適合した規格の内容となっており、そのまま試験・検査機関では当てはめにくい部分が多くあり、独力による構築のためその内容分析に多くの時間が費やされたこと、通常業務終了後にISO品質管理システムを構築されたため、その間の事務量が非常に多くなったことについて苦慮されました。

 

try2.JPG (32050 バイト)

   品質システムの概要
 「正確で信頼性の高い分析結果を常に提供し、顧客に信頼と満足を与える」を品質方針に掲げ、この方針を実現するための基本理念として、@計量器、標準物質等は可能な限り、国家計量標準と同等の正確さ(トレーサビリティ)の確保、A外部精度管理調査への積極的な参加、BISO規格対応のコンピュータシステムの開発とし、この考え方を文書化して品質システムを構築されました。
 この品質システムの継続的な改善、維持管理としては、品質方針を実現するための目標値を定め、四半期ごとに目標値未達成等の是正措置の実施、予防措置の検討、実施が行われ、年1回ごとに内部品質監査の実施、経営者によるシステム全体の見直しが行われます。

 

   今後の取組

 平成11年4月からISO14001の審査登録期間としての業務を開始され、地域に密着したきめ細やかな対応とサービスの提供に努められています。

 

 

ISO14000シリーズ認証取得団体の御紹介

        新潟県上越市

   市の概要
 上越市は、新潟県の南西部に位置する、人口約13万5千人、面積249kuの上越地方の中核都市です。
 平成8年8月には、147人の市民参加と2年間にわたる熱心な双方向の話し合いの下、今後30年にわたる超長期のまちづくり構想「のびやかJプラン」が策定されました。これは、21世紀を見据えた総合的、体系的、計画的なまちづくりの羅針盤といえるものであり、その将来都市像として「みどりの生活快適都市・上越」を掲げられています。その実現の一環として、水とみどりを守り、継続的な環境の保全・改善に取り組み、次世代へ継承していくため、平成10年2月24日に全国の市としては最初にISO14001の認証を取得され、地方公共団体における環境問題の先導的な役割を担われています。

 

   認証取得までの日程
 認証の取得に当たっては、横田直幸企画政策部長をリーダーとする8人のプロジェクトチームを中心に、市民オブザーバー5人を交え、取組が行われました。
 認証取得に至るまでには、自治体による取得事例がなく、参考となる事例がなかったこと、また、外部コンサルタントに委託せず、すべて手探りの状態で取り組まねばならなかったこと、このうち、特に事業活動等による環境負荷の調査とその評価について苦慮されました。

 

try3.JPG (35771 バイト)

   環境マネジメントシステムの概要
 市役所が行うすべての事務・事業について、環境へ与える影響を評価するほか、市民、職員の意見を取り入れて環境目的・目標を設定し、地球環境問題の改善に取り組まれています。環境目的プログラムの策定に当たっては、平成12年度を目的年度とし、各年度ごとに達成する数値目標が設定されています。
 システムの運用に当たっては、環境管理のために組織を作り、実施状況を毎月点検するほか、2か月連続して目標が達成できない場合には是正措置が講じられます。
 実施状況は、毎月の環境管理委員会で検討されるほか、市民にも公表されます。また、職員による内部監査のほか、毎年1回システムの見直しが行われます。

 

   今後の取組
 市民自らが環境への負荷をチェックし、継続的な改善に取り組むため、「市民版ISO」の在り方も検討し、地球環境問題の克服に向けた継続的な改善を進め、「地方からの環境づくり」をより一層推進していくことを目指されています。