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広報誌 ネット&ライン No.103 2004 冬号
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奥の細道むすびの地 「芭蕉と出会う街 大垣」 − 大垣市 −

芭蕉と大垣
 芭蕉が始めて大垣を訪れたのは、芭蕉最初の紀行文「野ざらし紀行」の途中のことで、その後、「奥の細道」などあわせて4度も訪れています。
 当時の大垣は、大垣藩十万石の城主戸田公の文教奨励もあり、俳諧が非常に盛んなところでした。また、東海道と中山道を結ぶ美濃路の宿場町で、揖斐川、水門川などの河川を利用した舟運も盛んな大垣は、日本のほぼ中央に位置し、全国に通じる交通の要所でした。伊賀上野出身で、全国を旅する永遠の旅人である芭蕉にとって、江戸時代の文化都市・大垣は、旅をするにも滞在するにも非常に居心地のよいところだったのです。

芭蕉と出会う街 大垣
 2004年(16年)は、俳聖・松尾芭蕉の生誕360年を迎えます。大垣市は、芭蕉の約5か月にわたる漂泊の旅「奥の細道」の終点で、『奥の細道むすびの地』として知られています。日本を代表する紀行文「奥の細道」は、俳句愛好家はもとより、文学を愛する多くの人に親しまれ、現代社会における精神文化として、また、旅の案内書としても大いに学ぶべきところがあります。
 そこで、15年度、16年度の2か年にわたり、「芭蕉と出会う街 大垣」をテーマとした、芭蕉生誕360年記念事業を展開し、人間性豊かな「かがやきライフ」の創出を目指しています。
奥の細道むすびの地に立つ芭蕉と木因像
奥の細道むすびの地に立つ芭蕉と木因像


「茶の湯俳句会」で一句詠む参加者

「茶の湯俳句会」で一句詠む参加者
文化・交流イベント満載
 大垣市では、これまでにも、芭蕉を顕彰するイベントを数多く行っています。春は、桜咲く水門川を小船で下り、芭蕉気分を味わうことができる「舟下り芭蕉祭」が開催されます。ファミリー俳句ingや市民俳句まつりなども行われ、多くの市民で賑わいを見せています。また、秋には、「芭蕉蛤塚忌全国俳句大会」が開催され、大勢の俳句愛好家が集い、芭蕉を顕彰するとともに、全国からの俳句の募集、吟行俳句大会が行われています。
 今回の記念事業では、芭蕉を核としたまちづくりを進めるため、これまでに行ってきた事業に加え、「奥の細道むすびの地」大垣ならではの事業を展開し、交流産業としての観光客の誘客を図ります。

「ミニ奥の細道」の誕生
 芭蕉の奥の細道の旅では35箇所で62句が詠まれていますが、その中から代表的な20句を選定し、市内中心部を流れる水門川沿いの四季の路に句碑を設置します。奥の細道の全行程およそ2,400kmを大垣駅東側の愛宕神社から船町の奥の細道むすびの地までの約2kmに縮め、「ミニ奥の細道」として、15年度、16年度の2か年にわたり整備を進め、今年度は、このうちの10基の句碑が設置されています。
 水門川護岸にも「芭蕉蛤塚忌全国俳句大会」の最優秀作品などの銘板を設置し、俳句の川としてアピールしています。

 その水門川をたらい舟で下る「たらい舟 川下り」事業が行われ、大垣城の北側から奥の細道むすびの地までの約1kmを30分ほどかけてゆっくりと下り、家族連れなど多くの人が船上からの風景を楽しんでいました。たらい舟は、関ケ原合戦の際、西軍の本拠地であった大垣城に立てこもっていた石田三成の家臣山田去暦の娘「おあん」が家族とともに堀をたらい舟に乗って城から抜け出したという「おあん物語」の史実に基づくものです。 風情があると好評だった「たらい舟川下り」
風情があると好評だった「たらい舟川下り」
「ミニ奥の細道芭蕉句碑めぐり」
「ミニ奥の細道芭蕉句碑めぐり」
 ミニ奥の細道に設置された句碑をPRするイベントとして、「茶の湯俳句会」や「ミニ奥の細道 芭蕉句碑めぐり」などが行われ、大勢の俳句愛好家らで賑わいました。
「ミニ奥の細道 芭蕉句碑めぐり」は、(社)大垣青年クラブを中心とした芭蕉句碑めぐり実行委員会の主催で行われました。「芭蕉句碑めぐり」はそれぞれのポイントでどの俳句が読まれたかをチェックしながら句碑を巡るクイズラリー。コースの途中には観光ボランティアガイドによる句碑の解説、芭蕉茶屋でのお茶のサービスや奥の細道写真ギャラリーも行われ、芭蕉や木因らの俳人も登場するなどハプニング満載。お年寄りから子どもまでが句碑の位置と芭蕉の俳句を書いたラリーカードを手にミニ奥の細道の散策を楽しみました。

 同時にクイズを交えながら俳句の作り方「取り合わせ」を学び、一句に挑戦し、その中からグランプリを参加者により決定し、その俳句に歌やイラストの即興ライブを行う「句会ライブinおおがき」も開催され、俳句をまったく作ったことのない親子連れからお年寄りまでが楽しく俳句作りを学びました。
 

観光イルミネーション開催中
 また年末年始にかけて、大垣駅通りや貴船広場から新大橋までの水門川沿いを電飾されたモニュメントやクリスマスツリーで飾るイルミネーション事業が展開されています。水都大垣と芭蕉をテーマとして、市と市民活動団体、地元商店街が協働して行っているので、中心市街地に彩りを添えています。
 15年度にはこれまでに紹介した事業以外にも芭蕉のみこしが登場したり、様々な講座が行われたりと、各種事業の中で芭蕉を取り上げています。




平成16年度事業
 16年度は、芭蕉生誕360年の本番の年であるので、これまで以上に「芭蕉と出会う街 大垣」をアピールし、多くの人が大垣を訪れ、その魅力を感じていただきたいと思っています。事業の実施にあたっては、市民団体やボランティアの方々をはじめ市民が参画できる事業を展開していきます。
イラスト_芭蕉 また、「奥の細道むすびの地」ばかりではなく、大垣の特性である「豊富な水」や「大垣城」などの観光資源を有効に活用し交流産業の促進を図り、中心市街地の賑わいの創出を図っていきます。そして、芭蕉の精神文化を学び、新たな歴史、文化の掘り起こしによって文化の薫り高いまち大垣を情報発信するとともに、市民が郷土大垣に誇りと愛着をもてるまちづくりを進めていきます。