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広報誌 ネット&ライン No.129 2010 夏号
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セキュリティ対策シリーズ
ネットワークセキュリティ対策 〜セキュアポイント〜12


前号の「Webサイトを利用した攻撃の対策」に引き続き、今回は、もう少し広い範囲となりますネットワークセキュリティ対策を御紹介します。

ネットワークセキュリティの現状   イメージ図
IPA(独立行政法人情報処理推進機構)から、2009年版の情報セキュリティ白書が公開され「10大脅威 攻撃手法の『多様化』が進む」では、安全なインターネットの利用における対策が必要な対象者を三分類にして、以下のとおり脅威順に挙げられています(現在は、2010年版「10大脅威あぶり出される組織の弱点!」が公開されています。)。


組織への脅威
1位 DNSキャッシュポイズニングの脅威
DNSサーバの情報が偽の情報に書き換えられると、正しいメールアドレスを指定しても、偽のメールサーバに  誘導されてしまいます。
2位 巧妙化する標的型攻撃
攻撃対象を特定の組織や人に限定して、巧妙に人間の心理・行動の隙を突き情報を不正に取得する攻撃です。
3位 恒常化する情報漏えい
毎日のように個人情報や技術情報といった機密情報などの各種情報漏えい事件・事故が話題になっています。

利用者への脅威
1位 多様化するウイルスやボットの感染経路
ネットワークに接続されたPCがメールやWebアクセスして感染するほか、ソフトウェアの脆弱性を利用した、PDFファイルやWordファイルなどによる感染、USBメモリなど外部媒体を介する感染など多様化しています。
2位 脆弱な無線LAN暗号方式における脅威
脆弱な暗号方式を利用している場合、通信内容を盗聴されたり、アクセスポイントを不正利用されたりします。
3位 減らないスパムメール
広告やフィッシング詐欺、ウイルス感染などの目的で無差別かつ大量に送信され、受信者本来のメールの利用を妨げられます。
4位 ユーザIDとパスワードの使いまわしによる危険性
複数のサービスに同一のユーザIDやパスワードを設定する、いわゆる使いまわしの行為をすると、一つのサービスで情報漏えい事件があった場合、他のサービスなどに不正にログインされます。

システム管理者・開発者への脅威
1位 正規のウェブサイトを経由した攻撃の猛威
脆弱な正規のウェブサイトが改ざんされ、その結果、改ざんされた正規のウェブサイトを閲覧した利用者も被害を受けます。
2位 誘導型攻撃の顕在化
脆弱なウェブサーバが狙われて正規ウェブサイト上に偽りのページが表示され、その利用者が誘導される形(誘導型攻撃)の被害が増加しています。
3位 組込み製品に潜む脆弱性
電気製品などの組込み製品でもネットワーク環境が整いつつあり、OSやミドルウェアなどのソフトウェアの汎  用化が進んでいるため、脆弱性があった場合、攻撃に悪用されやすくなっています。


以上は、インターネットの外的要因によるものであります。
一方で組織内部の関係者による攻撃あるいは単純な間違いから発生する脅威もあります。



身近なセキュリティ事例
このような状況の中で、センターの周りの組織において、セキュリティ問題の一つの事例として、ウイルス対策ソフトをインストールしていなかったり、ウイルス定義ファイルが古いまま運用されている状態のためウイルス感染し、復旧作業に多くの労力や費用を要したケースが発生しています。原因としては、基本的な対策が実施・運用されていないことにあります。
運用管理が適切に実施されていれば、感染しなかったと思われます。対策としては、関係者のセキュリティ意識向上のための教育訓練が第一に必要と思われます。
  警報メッセージ
しかしながら、関係者が多数の場合、周知徹底したり、すべてのPCを確認したりするには、多くの時間が必要となります。
組織全体でセキュリティ対策を実現し維持することは、通常、管理作業の増加を意味します。これがセキュリティの維持改善に対する最も大きな障壁です。これらの対策として、ITの運用状況を監視するツールを導入することも一つの方法です。
また、事前対応と事後対応が十分でない場合には、たった一つのワームやウイルス攻撃などによりウイルス感染した場合に必要な情報システムの修復時間は、適切にセキュリティを保護するために先行投資した場合の時間と比較して長くなり、復旧に要する費用も多くなります。



ネットワークセキュリティ管理ツール
ネットワークのセキュリティを向上するシステムやソフトウェアの事前対策の選択肢として、ネットワークセキュリティ管理ツールがあります。主な管理ツールとその機能概要については、以下のとおりです。
ネットワークセキュリティ管理ツール


管理ツールの主な機能例
機能名 機能概要
資産管理 ・コンピュータ名、IPアドレス、MACアドレス等のハードウェア資産管理
・インストールアプリケーション管理、ライセンス管理、レジストリ情報収集
・ウイルス対策ソフト管理
・不正インストールやハードディスクの容量不足など環境把握
・セキュリティパッチ管理
ファイル操作ログ管理 ・ファイルのコピー、移動、作成、削除、名前変更等のログ化
・業務時間外のPC利用台数、操作件数の確認
プリントログ ・PC別、ログオンユーザ別の印刷枚数
・ドキュメント別印刷枚数
アプリケーション管理 ・アプリケーションの使用時間集計
・管理対象アプリケーションの選択、管理期間の設定
デバイス制御 ・CD、FD、USBメモリなどのデバイス使用を制限
・読み書き禁止/書き込み禁止の選択
不正PC検知 ・登録されていないPCを検知し、ネットワークから遮断
Webアクセス監視 ・Web閲覧を監視
・ファイルのアップロード、ダウンロードを記録


管理ツールは、セキュリティ問題の抑止及び情報漏えいした場合の漏えい経路の追求の助けにもなります。
ITセキュリティに対し適切なセキュリティポリシーを採用し、ネットワークを適宜監査・監視する仕組みがあれば、ネットワーク全体を一定のレベルで保護することができます。最終的には、管理ツールを人間が適切に運用し、的確な対応を行うことは言うまでもありません。



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