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広報誌 ネット&ライン No.94 2001 秋号
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情報化レポート
住民基本台帳ネットワークシステムにおけるセキュリティ方針の概要
財団法人岐阜県市町村行政情報センター
住民基本台帳ネットワークシステム対応推進委員会

 デジタル・ネットワーク社会の急速な進展の中で、住民負担の軽減・住民サービスの向上、国・地方を通じた行政改革等を目指した、全国規模で本人確認を効率的に行うシステムとして住民基本台帳ネットワークシステム(以下「住基ネット」という。)は構築されます。
 住基ネットで最も保護すべき情報は個人情報であり、個人情報の漏洩、滅失、破損、目的外の利用及び提供を防止すること並びに業務サービスの継続を確保することを目的として各種のセキュリティ対策が行われます。セキュリティを確保するためには、法令によるセキュリティ、ソフトウェア・ハードウェアによるセキュリティなど多面的な対策が必要であり、各市町村においても住基ネット及び既存住民記録システムについてのセキュリティ対策が必要となります。

住基ネットに関するセキュリティ対策
〔財団法人地方自治情報センター(指定情報処理機関)の「住民基本台帳ネットワークシステムの概要」(平成13年7月)より抜粋〕
基本方針
 住基ネットでは、個人情報を取り扱うため、その保護については十分な配慮を行う必要があります。
 このため、住基ネットでは個人情報保護に関する国際基準(OECD8原則)に基づき個人情報を保護する対策を行っています。

法令によるセキュリティ対策
記録する個人情報の限定
 ・本人確認情報

 住基ネットで記録する本人確認情報については、氏名、生年月日、性別、住所、住民票コード、付随情報に限定されています。

本人確認情報の利用及び提供の制限
 ・利用及び提供の制限

 本人確認情報の提供先及び利用目的は10省庁93事務類型とすることが「住民基本台帳法」で明確に規定されています。
 ・住民票コードの民間利用の禁止
 市町村長等以外の者は、第三者に対し住民票コードの告知を求めてはいけないこととされています。また、市町村長等以外の者は住民票コードの記録されたデータベース等を他に提供することも法令で禁止されています。
 ・提供状況の報告
 指定情報処理機関は、本人確認情報の提供状況について少なくとも年1回報告書を作成し、公表することとされています。

本人確認情報の保護措置
 ・役職員等の秘密保持義務等

 指定情報処理機関の役員及び職員並びに都道府県及び市町村の職員は、本人確認情報処理等に関して知り得た秘密を漏らしてはならないこととされています。
 ・本人確認情報の安全確保
 指定情報処理機関、都道府県知事及び市町村長は、本人確認情報の漏洩、滅失、破損の防止及びその他の本人確認情報の適切な管理のために必要な措置を講じることとされています。

技術面でのセキュリティ対策
システムのセキュリティ対策
 ・ログイン認証

 システムを起動する際には、必ず操作者によりログイン名とパスワードによるログイン認証を行います。これによって権限のない者のシステム不正利用を防止します。
 ・操作者用ICカード認証
 システムを利用する際には、必ず操作者用ICカードを使用した認証を行い、権限のない者のシステム利用及び操作を防止します。
 ・アクセス制御
 システムの重要な情報(データベースやファイル)へのアクセス制御を行います。これによりシステムに蓄積されているデータの漏洩を防止します。
 ・ログ取得と監査
 システムのデータ通信や操作の履歴を記録したログ(使用記録)を取得し、内容を定期的に監査します。これにより端末の不正利用及びパスワードの繰り返し入力等の不審な業務パターンの早期発見が可能となります。
 ・暗号鍵への不正対策
 システムでの認証及び暗号化に使用する鍵は、耐タンパー性の高い専用装置に隠すことにより、暗号鍵の漏洩、改ざんを防止します。
 ・コンピュータウィルス対策
 システムで使用するコンピュータにウィルスチェックプログラムを常駐させ、コンピュータウィルスへの感染を防止するとともに、万一感染した場合でも速やかに検出・除去ができるようにします。

ネットワークのセキュリティ対策
 ・専用回線の採用

 システムで使用するネットワーク回線は、すべて専用回線を使用し、閉じたネットワークとして構築されます。
 ・ネットワークの隔離
 専用回線を利用することにより、第三者からの接続を隔離します。また、ネットワークの接続個所にはファイアウォールを設置し、不正アクセス等を防止します。
 ・通信の暗号化
 通信データはすべて暗号化され、盗聴・改ざんが防止されます。暗号化は共通鍵暗号方式で行われ、暗号鍵の交換は公開暗号鍵方式で行われます。また、暗号鍵は通信ごとに変更されます。
 ・電子記録媒体の暗号化
 通信データを電子記録媒体で交換する場合も、媒体内に格納されるデータはすべて暗号化されます。
 ・通信相手との相互認証
 通信を行う場合は、必ずお互いに通信相手の正当性を、公開鍵暗号方式を利用して認証してから行います。これにより、通信相手のなりすましを防止します。
 ・ログ取得と監査
 不正アクセスの監視及び早期発見を行うために、各種アクセスログを取得し、定期的に監査します。

住民基本台帳カード(以下「カード」という。)のセキュリティ対策
 ・相互認証機能

 カードを利用する際には、必ずシステム間で公開鍵暗号方式を利用した相互認証を行い、カードのなりすまし、偽造及び改ざんを防止します。
 ・パスワード照合・カードロック機能
 カードを利用する際には必ずパスワードによる照合を行い、住民のなりすましを防止します。また、規定回数以上パスワード照合に失敗するとカードを自動的にロックし、使用できなくします。
 ・カードの一時停止措置
 カードの盗難・紛失時には、住民の届出によりカードの一時停止措置をとることにより、不正利用を防止します。
 ・耐タンパー機構
 カードに対しICチップのこじ開け等の改ざん攻撃があっても、メモリ内に記録された情報が読み出せないようにします。
 ・強制アクセス制御機能
 カード利用権限のない者による、カード不正アクセスを防止します。

運用面でのセキュリティ対策
本人確認情報管理規定
 ・入退室管理規則

 指定情報処理機関は、本人確認情報の電子計算機処理を行う施設における入退室管理のための必要な事項を定めることとされています。
 ・本人確認情報取扱規則
 指定情報処理機関は、本人確認情報の電子計算機処理を行うに当たり、遵守しなければならない事項を定めることとされています。

本人確認情報保護委員会及び審議会
 ・本人確認情報保護委員会の設置

 指定情報処理機関に設置する本人確認情報保護委員会は、本人確認情報保護に関する事項を調査審議し、これに関し必要と認める意見を指定情報処理機関の代表者に述べることができます。
 ・都道府県審議会の設置
 都道府県に設置する審議会は、本人確認情報の保護に関する事項を調査審議し、これらの事項に関して都道府県知事に建議することができます。


既存住民記録システムと接続する場合のセキュリティ対策
(総務省「住民基本台帳ネットワークシステムセキュリティ基準」(平成12年12月)より抜粋)

 既存住民記録システムとの接続、端末の設置等のため、住基ネットと既設ネットワークを接続する場合は、既設ネットワークにおいて以下のような安全対策を講ずる必要があります。

通信回線上の盗取の防止
 通信回線は専用の回線を用い、又はそれに順じた通信データの盗取の防止についての必要な対策を行うこととされています。

ファイアウォールによる通信制御
 既設ネットワークと住基ネットとの間にファイアウォールを設置し、住基ネット上の処理又は既存住民記録システム上の処理に係る通信のみを許可するよう通信制御を行うこととされています。

電気通信関係装置の保護等
・既設ネットワークと住基ネットの電気通信関係装置、電気通信回線等を共有しないこととされています。
・既設ネットワークに係る電気通信関係装置等は、システム管理者以外のものによる操作を防止するための措置を行うこととされています。

外部との接続
 既設ネットワークと外部のネットワークを接続する場合は、既設ネットワークと外部のネットワークとの間にファイアウォールを設置し、厳重な通信制御を行うこととされています。

体制の整備等
・既設ネットワークの安全性及び信頼性の確保を図るため、システムの開発及び運用に関する責任者及び連絡体制を明確にすることとされています。
・既設ネットワークにおいて、個人情報の流出又は流出のおそれがある場合の事務処理体制を確立することとされています。

その他
・指定情報処理機関、都道府県及び市町村は、既設ネットワークとの接続状況について相互に連絡調整を行うこと。また、指定情報処理機関と都道府県又は市町村は、それぞれの既設ネットワークにおいて個人情報の流出又はその恐れがある場合は、相互に連絡調整を行うこととされています。
・指定情報処理機関及び指定情報処理機関サーバと国の機関等の電子計算機を電気通信回線で結ぶこととした場合における国の機関等は、既設ネットワークとの接続状況について相互に連携調整を行うこと。また、指定情報処理機関又は国の機関等は、それぞれの既設ネットワークにおいて個人情報の流出又はそのおそれがある場合は、相互に連絡調整を行うこととされています。